ハブ&タイワンハブ&アシハブ観察会

先日のお話。
デイリーポータルZのライター仲間、毒の伊藤さんが来沖したので一緒に本ハブ(在来)とタイワンハブ(外来)&その他諸々の観察へ出かけました。

マンションの駐車場でいきなり五体投地の伊藤さん。
目当ての生物は…

ハイイロゴケグモ。さすが毒の人。

その後は日没を待って山と農道巡りへ。
風が強くベストコンディションと言い難いものの、気温と湿度は文句なし。
さっそく多数のクロイワトカゲモドキ(天然記念物)たちが出迎えてくれます。

南部でも北部でも数え切れないほどのトカゲモドキに遭遇。
彼らは無害な爬虫類ですが沖縄本島では『アシハブ』『ジーハブ』『アギハブ』などと呼ばれることがあり、かつてはハブと並ぶ有毒生物とされていたようです。

しかも毒牙を持つのではなく「尖った尾の先から毒を注射する」と考えられていたとか。
年配の方にはハイも同様に「尾で刺す毒蛇」として恐れられています。あっちはコブラ科だから毒牙持ちなんですが、逆にその辺はスルーされています。咬症例が存在しないためでしょうが。

梅雨の沖縄ではちょっと緑がある場所へ行けば様々な生物の活動が見られます。

交接中のアフリカマイマイとか

樹液に飛来したオキナワノコギリクワガタとか

葉上で眠るオキナワハンミョウとかを観察。

しかし、この夜はなぜかヘビだけが現れない!!
いつもなら真っ先に登場するアカマタも姿を見せず、伊藤さんがブラーミニメクラヘビを見つけてくれたっきり。
おっ、これは苦戦の予感。

と、思いきや!地元のハブ探し名人Yさんがスパパンッ!と立て続けにタイワンハブを三匹発見。

無事に伊藤さんが撮影をこなせたのは喜ばしいことなんだけど…。
なんかタイワンハブ、他の在来ヘビを駆逐して個体数増やしてないか?
心配です。今後も注意して経過を観察していきます。

その後は本ハブ探しに移行。
Yさん一押しポイントで無事に発見。

▲気がふれたようにハブを撮影しまくる伊藤さん。貴重な休暇と貯蓄をハブにつぎ込む生き方はマジリスペクト。

ちなみに今回、僕は一眼レフ故障中につきずっとスマホ片手に同行。
ライトさえあれば記録写真程度は困らないなと思っていましたが、やっぱりハブ相手だと無理があるね!怖くて寄れないもん!

▲フォルダにはブレブレで見切れまくりのハブ写真ばかりが残った。

まずいなー。一刻も早く一眼を、最低でもTG-5を復活させないと。
これからの沖縄は生物観察の最盛期ですからね。

▲ちなみに伊藤さんからいただいたお土産は『東京ばな奈』!ベタだな!!※前回は『ナボナ』でした。

hirasaka :