シチューが美味い季節ですね。
と言ってもstewではございません。沖縄の海に暮らすシチューマチという魚です。
シチューマチの標準和名は「アオダイ」といい、その名の通り青みのかかったタイ・イサキ体型の美しい魚です。
▲シチューマチ(アオダイ)
水深100m以深の深場に生息し、沖縄の魚にしては多くの脂肪を身に蓄えておりなかなかに美味。南西諸島では高級魚として高値で取引されています。
沖縄では○○マチ、という魚は総じて深場の高級魚とみなしちゃってOK。主に深海性のフエダイ類ね。アカマチとかクルキンマチとか。
でもオーマチ(アオチビキ)は例外かな…?それなりに美味しいけど値段はそんなに高くないね。
▲高級魚マチの代表といえばアカマチことハマダイ。やはり深場(300~700mとか)の魚です。
普通、シチューマチとか単にシチューという場合はこのアオダイを指すのですが、実はもう一種「シチュー」の名を持つ魚がいます。
それがこの「アカタマガシラ」。
▲アカシチュー(アカタマガシラ)
こちらはアオダイと似た海域に生息すること、シルエットが似ていて体色が赤いことから「アカシチュー」と呼ばれます。
アオダイとアカタマガシラが混獲される場合はアオダイを区別のために「アオシチュー」と呼ぶこともあるそうです。
なお、アカタマガシラはフエダイの仲間ではないので「マチ」としては例外的な分類と言えます。
もちろん、アカタマガシラもシチューの名に恥じず美味。値段もアオダイほどではありませんがマイナーな割に高い。
オススメの料理は刺身はもちろんですが、アオシチューアカシチューともに骨から良い出汁が取れるのでアラ汁やマース煮が良いかなーと。
沖縄の人、マチだのミーバイだのの高級魚をすぐおつゆにしたがります。
当初はもったいねーなあと思っていましたが、それってちゃんと素材の味を知ってるってことだったんですなー。
▲マチのあら汁
安価でさっぱりした味わいの魚はバター焼きにされちゃうしね。おつゆは沖縄の魚にとって特等席。
というわけでマチ類は身は刺身、残りのアラは炊く、というのが個人的定番調理法になっております。
※本記事は僕が運営するオンラインサロン内のコラムからの引用です。
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宮古島に住んでます。
マチは、身は刺身、アラは炊く、僕もズバリそうです。ミーバイもそうです。
淡白な白身達はバター焼きやムニエルにします。
マース煮は美味いけど汁が塩っぱくて飲めないのががもったいないので、やりません。
わかってもらえますかー??