沖縄もいよいよ暖かくなってきて(と言っても寒い日も例年よりずっと多いですが)、爬虫類が頻繁に顔を出すようになってきました。
しかし、中には目に入るとウゥンと唸ってしまうようなものも。主に彼ら。
北米原産グリーンアノール!!(↑の写真は小笠原の個体で、植え込みから路上に出たもの。基本的に樹上や人口立体物にくっついていることが多く、地べたにはあまりいません)
お前さぁ〜、最近また生息範囲広げてない?
▲那覇市の友人宅の外壁に張りついていた個体。
ある程度まとまった規模の緑地を伝わないと分布を拡大できないのだろうと考えていましたが、そんなこともなさそう。
一見隔絶された場所にも街路樹や電柱、街灯を渡り歩いて移動しているようです。植え込みとかあったら完璧だね。
そういえばアメリカ南部ではガランとしたウォルマートの駐車場でも金網や鉄柵上によじ登ってバスキングしている姿を見かけました。暑く、というか熱くないのかなあいつら…。
▲この狡猾そうな切れ長の瞳が俺を狂わせる
いや、それ自体はものすごく魅力的な爬虫類だと思います。心から。
僕が幼少の頃はまだ特定外来生物に指定されておらず、ペットショップで安価にたくさん売られていましたからね。飼いやすく美しい初心者向けのトカゲとして。
あとはトカゲ食いのヘビの生き餌としても流通していたとかなんとか。
それが逸出、放逐されてこの有様。いかんですね。いかんですよ。
▲捕まえると即、咬む。お前は正しい。
沖縄には彼らと競合するであろうオキナワキノボリトカゲやヤモリ類など樹上性昆虫食爬虫類が多種分布しています。
希少な虫たちもね。
根絶が困難だとしても、これ以上分布を広げない努力が必要です。
…こうしてブログに書くのは簡単ですがね。
現在も駆除と調査は盛んに行われていますが、一般への周知がまだ足りないように感じます。子供達が捕まえて持ち帰り、よそに放すという何気ない行為だけで飛躍的に分布が広まってしまう可能性もあります。
僕はひとまずこういう目立たない環境問題の啓蒙を執筆や講演を通じてしていけたらと思います。
View Comments (1)
こういう小さくて茂みなどでは目立ちにくくかつ人的被害が実感できない外来種は、多くの人が当事者意識を持ちにくく広がりを止めるのは本当に難しいでしょうね。人以外に止める存在はいませんし。なのでこうした啓蒙活動はとても大切なんだと感じます。
みんながこのトカゲに対して詳しくなれば、流れが変わるかも。どういう風に生活してるのかとか知りたいです。