先日の深海釣りで釣れたナンヨウキンメ。
その後漁師さんにマース煮にしてもらったんですわ。
これがもう美味いんですわ…。
同じ沖縄の赤魚であるアカジン(スジアラ)やアカマチ(ハマダイ)を凌駕せんばかりのうまさ。
しかし気になることが。
以前にもナンヨウキンメうめえ〜!という自慢だけの記事を書きましたが、その際に釣った個体よりもずっと小粒であったにもかかわらず、より旨味が強い…ような気が。
熟成にかけた時間だってどちらも同程度なのに。
そしてそれは大きな目玉を舌へ乗せた瞬間に確信へと変わった。
「なんかエビみたいな風味するぞ!?」
香りが、いや味までも甲殻類のそれ。しかも海老ダシを煮詰めたように濃い!!
キンメ経験値が低すぎてキンメダイ(俗に言う本キンメ)もそうなのかはわからんが、少なくともこのナンヨウキンメはエビ味!目玉が!
調理してくれた漁師さんにその旨を伝えると、ニヤリと笑って一言。
「そうでしょう。」
今回この個体を釣り上げた海域にはアマエビやヒゲナガエビ(ホンエビ)に似た深海性のエビが多く生息しており、そこに暮らす魚たちの主食になっているのだとか。
実際、このナンヨウキンメの消化管からも真っ赤な海老の頭部が出てきたそうだ。
なるほど、エビを食っているから旨味の溜まる目玉がエビ味になるのか。たしかに因果関係はありそうだ。
そしてその事実を踏まえて再び身に箸を伸ばしてみると…。
うん。白身にもほんのりエビに通じる風味が乗っているように感じられる。
小粒ながら味が強かった理由はエビか。
マダイなどもエビを食っている漁場のものは特に味が良いと言うけれど、同じようなことが深海600m超でも起きるとは。
たいへん勉強になった。
もっと勉強したいのでまた釣って食べたい。
次はしっかり寝かせて刺身でもいいな。
▲キンメダイの仲間は全身真っ赤なイメージだが、釣りたてだと腹が銀白色。死後ある程度の時間が経過すると赤一色に染まるのだ。
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そう言われると、キンメの煮付けは皮目などからにじむ赤い脂がエビのミソ辺りの脂に似てるなと何となく感じたのを思い出しました。あの体色の赤さもフグやヤドクガエル的に食べ物から蓄積している部分もあるのでしょうかね。せっかくの副産物を全く利用してないってことはないと思いますが、エビありきのあの赤さなのかどうか。
深海魚って想像に任せるしかない部分が多くてロマンがありますね。