ついに見つけましたよ!成体の青いイシカワガエル!
「青いイシカワガエル」とはオキナワイシカワガエルにおいて稀に見られる色彩変異です。
本来は緑色ベースの体色である本種ですが、なんらかの理由で黄色色素の消失が起きることで全身が青(青地に暗金色の斑紋)くなってしまうのです。
この変異は度々報告されていますが、沖縄本島北部の山林地帯、通称「やんばる」へ通う自然愛好家や写真家らの間では経験則的に「小型の個体にみられるケースが多い」と言われています。
▲「ふつうの」イシカワガエル。単体で見ると非常に鮮やかな体色だが、苔むした岩に乗ると見事な保護色であることがわかる。
この傾向の解釈として、「成長とともに黄色色素を獲得して通常の体色へ戻る」とするか「青い体色は自然下で目立ちすぎるため、幼いうちに外敵に捕食されてしまう」などの理由づけがなされがちです。
しかし、今回撮影した個体は体長が目測で最低8cm以上はある比較的大型のものでしたので、なかなか幸運だったと言えそうです。
▲オキナワイシカワガエルは天然記念物。触れてはならないので、アングルを変えたいと思っても向こうが動いてくれるのを待つことしかできません。
…実は、先日リュウジンオオムカデを初めて観察できた興奮からやや舞い上がっており、「今なら青いイシカワガエルや白いハブも見られるのでは!」などと思いながら散策していた折の遭遇劇だったのです。
と言いつつ、この個体が視界に入った瞬間は「岩の上にビニールゴミが落ちてるなぁ。お菓子の包み紙かな?」と思っていたのですが…。
うっかりつまみあげなくて本当によかったです。
相当長い時間、凄まじい枚数を撮影してしまったと思っていたのですが、帰宅後にデータを確認するとなんのことはない。撮影枚数は数十枚きり。
無理な体制でカメラを構えていたので体感時間が長かっただけのようです。情けない。
情熱が足りないのか、はたまた体力が足りないのか。
いつかまた出会えた夜には、もっといい画を撮れるといいのですが。
しかし、つくづくやんばるは素晴らしいところです。
追記:地元の新聞(沖縄タイムス)に写真が掲載されました
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