先日放送された読売テレビ『す・またん!』ではここ数年のライフワークにしている沖縄の深海魚釣りの様子が放送されました。
今回は実績のある船で実績のあるポイント/水深を調査。
浅いところで450〜500mライン、深いところでは650〜700m程度の、アカマチ(ハマダイ)漁師もあまり狙わない深い漁場を流しました。
餌はサンマの短冊と子ヤリイカの丸がけ。チ
チカメエチオピアの大歓迎
真っ先に出迎えてくれたのはチカメエチオピア。群れで回遊するタイプの魚なので三匹まとめて鈴なりで釣りあがってきます。
が、体側の面積が大きい上に引きが激しいため、三匹も連なっていると竿がしなるしなる。どんな巨大魚かと手に汗握らせてくれました。
エドアブラザメも沖縄では深場に
450〜500mラインではエドアブラザメが登場。東京湾や相模湾では水深200〜300mで頻出するサメですが沖縄ではやや深めに現れるようです。
本種に限らず沖縄で深海釣りをする場合、本土でのタナ+200mくらいで似通った魚が釣れてくる気がします。キンメダイ類も600〜700mとかでよく釣れるしね。
水温の高さや透明度ゆえの明るさが関係しているのでしょうか。
エドアブラザメの魅力は独特な歯の形状と、美しい眼。特に眼は強い光が差し込むと鮮やかな黄緑色に輝きます。
角膜にタペータムという反射板を備えているため、このように見えるのです。深海魚にありがちな特徴です。
水深500mとは思えぬ平凡な姿のエソ
また、同海域ではエソも登場。
……びっくりするくらい普通のエソですよね。こんな何の変哲も無い見た目の魚が水深500mにいるとは。
気になったので某大学の研究室へ持ち込んで同定を依頼したところ、どうやらクロエソ(Saurida umeyoshii)らしいという結果が出ました。
クロエソは生息水深の幅が広く、僕も数年前に水深250mで釣り上げたことがあります。
しかしエソ類は同定が難しいですね…。素人目にはフィールドでパパッと見分けをつけるのはほとんど無理に思えます…。
エソ屋さんは瞬時に「雰囲気で」判別しちゃうんでしょうが。恐ろしい。
アオスミヤキ登場でロケ成功
そして水深650〜700mではチカメエチオピアとバラムツの猛攻に逢う。
が、粘り倒していると違うアタリが。
珍しいアオスミヤキが釣れてくれました。
これは大学に寄贈するべき案件(前回は食ったけどな!)。ということで某研究室へ持ち込む様子まで撮影され、番組的にはいい具合におさまりました。
登校前の子どもたちに夢を与えられる内容になったのではと思います。
…しかし、深海釣りの後のクーラーボックスは素敵だね。
眼の光り具合が魔界感溢れとる。
そういえば番組内ではチカメエチオピアの試食も。
ビンチョウに似た味わいの万能選手。見た目から敬遠されがちですが美味しい魚です。
沖縄では天ぷら(沖縄風のフリッターみたいなもの)の芯に使われることが多いですが、刺身や煮物もおすすめ。あー、食べたくなってきたー。
↓※大掛かりでとっつきにくいように見えますが、このクラスの電動リールさえあれば誰でもチャレンジできる釣りです。お試しあれ。決して安くはないけどね…。
すげー…!