ここ数日、沖縄の海でテレビ番組のロケをしていました。
なかなかな荒れ模様でしたが、なんとか出船&撮影敢行。
どうなったかは…後日番組をご覧ください。放送日が決まったら告知しますので。
で、撮影後にちょっと遊びの小物釣りをしていたところ、バラハタとオジロバラハタが釣れました。
▲バラハタ。沖縄や八重山では『ナガジューミーバイ(尾の長いハタの意)』と呼ばれる。
▲こちらはオジロバラハタ。バラハタによく似ていて同じくナガジューミーバイと呼ばれるが別種の魚。
両種は近縁で姿形もよく似ていますが、よくよく見ると互いに別種であることがわかります。
バラハタは背ビレ、しりビレ、尾ビレの後縁が鮮やかな黄色に染まりますがオジロバラハタではそこが白い。
また、漁師さんの話によるとどちらかというとバラハタの方が浅い場所、オジロバラハタの方がやや深い場所で採れる傾向があるとのこと。
しかし明確に住み分けがなされているわけではなく、今回のように同じポイントで漁獲されることもままあります。
ともあれこうなると気になるのは「味は違うの?どっちが美味いの?」という点。
はい、食べ比べてきました。行きつけのお店(というか釣らせてくれた海人が営んでいる居酒屋)でそれぞれシンプルなマース煮にしていただく。
▲左上:バラハタ 右下:オジロバラハタ
加熱してなお見た目はそっくり。尾ビレを見なければどちらの皿がどちらの魚かわからなくなってしまうほど。
味も変わらんやろー…。と思いながらも水を飲んで口を洗いながら両種を一口ずつ。
すると、想像以上に違いが出ました。
どちらも美味いが、オジロバラハタの方が若干だが旨味の強さで優っている。若干だけどね!!
お酒飲んで下の感度が鈍ってたらわからんレベルかも。だけど「どっちか選べ!」と言われたら今後はオジロバラハタを贔屓にするかなあという程度には違う。
あと、オジロの方が肉質がやや柔らかいような気も。この辺は特に意識しつつ食べ比べないと差異に気づけないレベルなので気にしなくていいでしょう。
そもそもナガジューミーバイの特徴はその繊細でみずみずしい身質なんだけども。
また、バラハタはシガテラを持つ個体が出現することが知られていますがある離島の漁師さん曰く「バラハタは採れる海域によってはシガテラ持ちの個体が混じることがあるが、オジロバラハタはシガテラを持たない」とのことでした。
しかし、シガテラは彼自身も言う通り海域による保持率変化が大きいので参考程度に考えています。
…シガテラといえば、ここ最近は動画サイトで「ナガジューミーバイはシガテラ持ちの毒魚!」と騒がれたためにバラハタ類は一気に値崩れしてしまっているそうです。
沖縄県ではバラハタやオジロバラハタの取引は規制されておらず、海域を選んで漁獲している漁師たちから不満の声が上がっているとか。
安定して採れて、かつ美味くて良い値がつくハタだったのだからさもありなん。
ネットの影響って怖えなあ。
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